今、投資界隈では
NISA対象の投資信託が
半分売却された
と話題になっております。
きっかけとなったのは、
日本経済新聞の以下の記事
こちらの記事によりますと
新しい少額投資非課税制度(NISA)の投資対象となっている投資信託の今年1月から11月までの購入額26兆円に対し、同期間に13兆7000億円が売却された
とあります。
そして、この事象に対し
わずか1年弱で半分も売られては、長期で資産形成を支援する投信の仕組みが生かされていないことになり残念だ
とコメントされています。
私はこの記事を読んで

これはちょっと
勘違いする人
いるかもな・・・
って思ったので、
今回はその辺りのお話を
していきたいと思います。
まず「半分売却」というのは
確かにそれだけ見れば
インパクトのある内容だと思います。
でも、それだけで
「長期で資産形成を支援する
投信の仕組みが生かされていない」
と結論付けるのはどうなんだろう?
って思うんですよね。
私がそう思う理由は
半分売却された、というのが
「NISA対象の投資信託」
であって
「NISA枠で買った投資信託」
ではないからです。
この「半分売却」の中には
特定からNISAへのお引越し売却が
かなりの額入ってると思うんですよ。
NISA枠で買われた投資信託が
1年弱で半分売却された、となれば
それは問題ですけど、
記事を見る限りそうではなさそうで。
(会員限定記事だったので
無料会員登録して読んだけど
そういう記述はなかった)
新NISAの年間上限360万を
埋められる人って、
大抵、それまでも投資やってて
特定で運用されてた方が
多いと思うんですよね。
新NISAという非課税枠が
大幅に拡大されたので、
移管したいんだけど
制度的にできない、となると
売って買いなおすしか
ないじゃないですか。
さらに、新NISAをきっかけに
投資を始めた方でも、
360万埋めてまだ余剰資金があれば
特定で回しますよね?
で、翌年のNISA枠分を
年末辺りに利確すると思うんですけど、
そうすると、そこでもやはり
お引越し売却が発生します。
あとは、旧NISAの
非課税期間終了に伴う売却も
あると思います。
詳しいデータが無いので
はっきりした事は言えませんが、
「半分売却」の中には
上記のような「お引越し売却」が
かなりの割合で入ってるんじゃないか、
と思ってます。
確かに、中には
「儲かったから利確」とか
「下がったから損切り」とか
そういう人もいるかも知れません。
でも「半分売却」のすべてが
そういう利確や損切りという
相場からの撤退ではない、
と思うんですけどねぇ・・・
その辺りの裏どりをしないで
「残念」って言われるのは
ちょっと納得いかないですね。

長期投資の重要性は
よぉ~く理解してますので
ど~ぞご心配なく!
って、言いたくなります(笑)
あと、そもそも論として、
「NISA対象の投資信託」の全てが
長期投資向きとは限らない
と思うんですよ。
例えば
iFreeNEXT FANG+インデックス。
これ「つみたて投資枠」対象商品ですけど
これを30年以上保有しようって人います?
まあ、中にはいるかも知れないですけど、
大抵は数年回して増えたところで
オルカンとかS&P500とかの
長期保有に適した投資信託に
乗り換えるんじゃないでしょうか?
私も全てのNISA対象商品を
把握してる訳ではないので
はっきりした事は言えないですけど
NISA対象の投資信託の中でも
短~中期向きのものと
長期向きのものが
あると思うんですよね。
それを十把一絡げに
「買ったら売るな」っていうのは
ちと無理があるのではないか、
と思うんですけど、どうでしょう?
大事なのは市場に居続ける事であって
1度買った商品をひたすら握り続けろ
って事ではないと思うんですけどね。
こういう事書くと
実際に運用して下さってる方に
大変申し訳ないんですけど、
投資信託って、あくまでも
資産形成のツールだと思うんですよ。
ツールである以上、投資家の都合で
売ったり買ったりするのは
ある意味仕方のない事ではないかと。
運用してる側からすれば
長期で保有してほしい、って
気持ちはあるんでしょうけど、
こちらにも都合がありますから
そこは大目に見てほしいな、
って思います。
ここまで色々書いてきましたが
私の言いたいことをまとめると
「NISA対象投信が半分売却された」
とか言ってるけど、その中には
特定→NISAの引っ越し売却が含まれてて
利確や損切りは少数派だと思うから
気にしなくていいと思うよ!
って感じですかね。
(裏付けるデータが無いので
完全に個人の感想ですが:汗)
では、今回はこの辺で。

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